1.家と壁が呼吸する通気断熱WB工法とは
通気断熱WB工法(以後WB工法)とは、1997年に長野県にある株式会社ウッドビルドの寺島今朝成氏(当時社長)が考案した工法です。
外壁と断熱材の間、内壁と断熱材の間にそれぞれ通気層を設け、通気口から外気を、昔の土壁のような透湿性のある壁から室内の空気を取り込み、壁内の通気層を通して屋根に設置している通気口へと排出していきます。
壁内に空気の流れができるため、高気密高断熱住宅で問題視される内部結露の防止にも有効です。

発行日:2025.03.06
カーボンニュートラル実現のために住宅の高気密高断熱化が進んでいます。
環境にも健康にも良いとされていますが、「高気密の家って息苦しくないの?」そんな誤解とも言える疑問がWEB上で見受けられます。
換気システムを利用しているため、息苦しいというのは全くないですが、電力に頼らなくとも空気を入れ替える土壁のような、昔ながらの知恵を現代の住宅に引継ぎ取り込めたら、日本の家づくりはもっと良くなるのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、そんな昔ながらの知恵を引き継いだ通気断熱WB工法の家について詳しくご紹介します。
通気断熱WB工法(以後WB工法)とは、1997年に長野県にある株式会社ウッドビルドの寺島今朝成氏(当時社長)が考案した工法です。
外壁と断熱材の間、内壁と断熱材の間にそれぞれ通気層を設け、通気口から外気を、昔の土壁のような透湿性のある壁から室内の空気を取り込み、壁内の通気層を通して屋根に設置している通気口へと排出していきます。
壁内に空気の流れができるため、高気密高断熱住宅で問題視される内部結露の防止にも有効です。
国土交通省 令和5年度 住宅経済関連データによると新設住宅着工戸数は2015年以降、横ばいを続けながら徐々に減少傾向にあります。
しかし、株式会社ウッドビルドのデータによるとWB工法の家は、着実に着工戸数をのばしていることが分かります。
桝徳は株式会社ウッドビルドの代理店として専用部材の販売を行っています。
代理店になった理由としては、電気による換気システムではなく、自然の空気の流れで換気ができるWB工法が、新しい住まいのご提案の1つとして工務店様の選択肢を広げるものになるのではと考えたからです。
詳細を次章にてお伝えします。
自然な空気の流れで断熱する通気断熱WB工法の仕組み
通気口から入った外気は、涼しい床下の空気と混ざり、上昇気流によって屋根の上の通気口まで昇り外と排出されます。
壁の中を空気が流れることで、焼けこみの熱を緩和するなど外気の影響を受けにくく室内は快適空間に。
また、壁内に空気が通ることで結露を防止し、躯体への負担を減らし長持ちする家となります。
温度によって形が変わる形状記憶合金の通気口で自動開閉。
冬の冷気は遮断し、壁の中に空気層を作るため断熱性もアップします。
同じ規模のWB工法住宅と気密住宅の室内にホルムアルデヒドを充満させ、24時間換気をしない状態で時間変化を測定。
WB工法住宅では国の定めるホルムアルデヒド濃度評価基準の0.08ppmを下回りました。
断熱性能が同じで、透湿クロスを使用したWB工法の住宅とビニールクロスを使用した一般の住宅で、エアコンの省エネ効果実験を実施。
冷房負荷は14.3%削減、冷房潜熱負荷は50.3%削減することができました。
※大人1人が生活していると仮定し、エアコン使用時の効果測定。熱負荷計算による省エネ効果の比較をしました。
長野県にある体感ショールームWBvillageを訪問し、実物大構造模型ルームで普段見えない構造部分を確認したり、体感ルームで窓結露の発生の違いを体験したりし、良さを実感してきました。
そんな桝徳がおすすめする理由とは…
住まいは毎日の健康を作る大切な場所。
住み手と環境に優しい家づくりを実践する工務店様にとって選択肢の1つになるのではないでしょうか。
環境負荷の低減、省エネ性能の向上は社会的な問題となっています。
電力換気ではなく、自然の空気の流れを利用し省エネ性能を高めたWB工法は工務店様だけでなく施主様のご希望にも叶っていると考えています。
WB工法は全く新しい工法ではなく、在来工法の高気密高断熱の住宅に自然に空気が循環するシステムを設置したものです。
高い技術が必要ですが、取り入れることで他社と差別化になると考えています。
WB工法は認知と受注が広がりつつあると感じています。
施主様にも環境にも優しい家を増やすことは、地域密着の家づくりを担う工務店様の底上げに繋がると考えています。
桝徳は株式会社ウッドビルドの代理店として専用部材を工務店様に販売するとともに普及活動に努めて参ります。
まずは桝徳までお気軽にお問い合わせください。
18歳から大工として仕事を始め、大工の観点から、家全体をプロデュース。「永く住み続ける家だからこそこだわって欲しい」と、お客様に合わせて建物からこだわりの家財までご提案しています。趣味はサーフィンとバイク。
高気密高断熱が当たり前になってきた頃、15㎜の外気通気だけを設ける事に疑問を持ち始めました。通気は設けるも、出入口が曖昧で壁内が結露している事がずっと気になっていました。
そんな時、WB工法を紹介してもらい、自分の武器になると確信すると同時に、疑問に感じていた通気が解決し、長持ちする家が作れると感じたため採用。即決でした。
「空気がきれい」「湿気が残らず洗濯物が生乾きしない」「においが残らない」などの声を頂いており、WB工法はランドリールームとの相性もよさそうです。
施工第1号は妹の家でしたが、室内環境の良さを実感しており、私自身も建てる前のイメージよりも良いものだと実感しています。
・空気がきれい
・長持ちする家
・夏涼しく・冬温かい
この3つが揃っているからこそWB工法を選ばれています。
また、㈱ウッドビルドが運営するHP(WB-house)からの問い合わせの方が多く、受注に繋がっています。
150年続く工務店。WB工法以外に薪ストーブやビンテージテイストの家具などこだわりある家づくりが特徴です。
桝徳は株式会社ウッドビルドの代理店として
専用部材を工務店様に販売するとともに普及活動に努めて参ります。
まずは桝徳までお気軽にお問い合わせください。
昔のように家が自然に呼吸すると聞くだけで、何だか心地よいように感じます。
昔ながらの知恵と現在の住宅性能のいいとこ取りのWB工法の家が、工務店の皆様の強みにつながれば嬉しいです。