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相次ぐ「値上げ」4月から続々と―先行き懸念

住宅産業トピックス 2022.03.09

値上げが止まらず、業界内では「またか」と言った落胆の声が上がっています。
今週はシステムキッチンや洗面台、バスルームなど水回り製品の価格改定が相次ぎました。
これまで企業努力で現行価格に据え置いていたクリナップも同社として初めての値上げに踏みきりました。
最新カタログを発刊するタイミングで価格改定を行なう企業も増え、4月受注分から主要メーカーが続々と値上げをします。
今回は、新建ハウジングの記者がセレクトした3社の情報をご紹介します。

■タカラスタンダード
タカラスタンダード(大阪市)は、キッチンや洗面化粧台など、一部商品の価格を4月25日受注分から改定すると発表しました。
値上げ幅は2~9%。
資材価格の高騰が続くなか、同社では製品原価の上昇抑制に取り組んできましたが、企業努力だけでは資材価格上昇への対応が困難になったため、新製品開発およびサービス向上推進のため、価格を改定するとしています。
対象商品と改定率は以下の通り。


出典:新建ハウジング

■クリナップ
クリナップ(東京都荒川区)は、システムキッチンやバスルームなどの値上げを行います。
3月3日、一部商品のメーカー希望小売価格および取付・設置費の価格を7月4日から改定すると発表しました。
値上げ幅は6~10%程度。
原材料費や物流費、人件費等の高騰が続くなか、生産性向上や合理化、経費削減などにより製品原価や取付・設置費の上昇を抑制してきましたが、企業努力のみで現在の商品価格を維持することが困難になったとし、今回初めての値上げに踏み切りました。
対象商品と改定率、実施時期などは下表の通り。


出典:新建ハウジング

■アイカ工業
アイカ工業は、モイスTM耐力面材(全サイズ)を一時受注停止すると明らかにしました。
生産設備上の不具合が原因とのこと。
受注再開の具体的な時期は示しておらず、安定供給の見通しが立つまでとしています。
なお、モイスNT内装材については、通常通り受注を受け付けているとのこと。

コロナ禍に加え、ウクライナ情勢によって資材価格への影響も懸念され、不透明な情勢は今後も続きそうです。
価格改定情報だけでなく納期情報なども日々確認することが大切です。

出典:新建ハウジング