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燃料費高騰は家庭の光熱費に「影響ある」89% (LIXIL住宅研究所調べ)

住宅産業トピックス 2022.02.16

(株)LIXIL住宅研究所は、沖縄を除く全国の戸建てに住む既婚女性を対象として、今冬の光熱費を抑える工夫や自宅の寒さにおける困りごとなどについて調査を実施しました。
※有効回答は665件、調査期間は2021年12月16日〜24日。

まず、「今年の冬、電力、ガス、灯油などが高騰すると、自宅の光熱費に影響があると思うか」調査したところ、「影響がある」と答えた住まい手は89.3%と約9割に達しました。(Q1)

■Q1 今年の冬、電力、ガス、灯油などが高騰すると、自宅の光熱費に影響があると思いますか?


出典:PR TIMES


出典:PR TIMES

続いて、その対策について質問したところ、「膝掛けや厚手のソックスなどを使用する」や「できるかぎり温熱効果の高い下着などを住まいでも着用する」など、重ね着による対策が合計で約80%集まりました。(Q2)

■Q2 今年の冬場、光熱費を抑えるための対策(複数回答)
※Q1で、「とても影響があると思う」「若干影響があると思う」「変わらないと思う」の回答者626名に質問


出典:PR TIMES


出典:PR TIMES

その他、省エネ改修によって対策するという主旨の回答は「窓に断熱シート等を貼り付ける」(12.8%)、「暖房器具をできる限り省エネタイプのものに取り替える」(12.5%)、「断熱効果の高いサッシなどに変える」(6.1%)、「リフォームなどで家全体の断熱性を高める」(5.3%)など計36.7%集まっており、住宅の高性能化に関心を持っている住まい手が一定数いることが読み取れます。

さらに、コロナ禍における定期的な換気に対する意識について調査したところ、最もニーズが高かったのは「室内の温度を下げずに換気できるシステム」というもので、29.1%とトップを占めました。(Q3)

■Q3 光熱費を抑えるための努力と、ウイルス対策として求められている定期的な換気方法について、考えに近いもの(複数回答)
※Q1で、「とても影響があると思う」「若干影響があると思う」「変わらないと思う」の回答者626名に質問


出典:PR TIMES


出典:PR TIMES

その他の回答では「24時間換気システムが入っているので特に換気は気にしていない」(16.1%)、「全熱交換型の換気システムが入っているので、換気での光熱費は気にならない」(7.0%)などの回答が挙がりました。
これらの回答からは光熱費のほか、住まい手が換気を行う際に寒さに対するストレスを感じていると読み取れます。
住宅の性能を考慮する必要はあるものの、回答にあるような全熱交換式換気システムの導入などを住まい手に提案したいところです。
なお、24時間換気システムについては電源がオフになっていたり、給排気口が塞がれていたりと、適切な使い方ができていないケースも度々報告されています。
お施主様の住宅にメンテナンスへ伺った際には併せて確認しておくことが重要です。

続いて、戸建て住宅の住まい手に対し「冬場、暖房をしても家の中が寒く感じることはあるか」調査したところ、「寒く感じることがある」という住まい手は63.7%にのぼりました。(Q4)

■Q4 冬場、暖房をしても、家の中が寒く感じることがありますか?


出典:PR TIMES


出典:PR TIMES

さらに、冬の寒さに関する困りごとについても複数回答で調査したところ、「リビングに比べて、それ以外の部屋の温度差が大きい」が最も多く48.3%を占め、次いで「とにかく足元が冷える」が39.9%、「寒暖差により窓の結露が発生する」が33.5%となりました。(Q5)

■Q5 冬場における家の「寒さ」に関する困りごとについて該当するものを選択(複数回答)
※Q4で「とても寒く感じる」「少し寒く感じる」を選択した424人に質問


出典:PR TIMES


出典:PR TIMES

同質問が「家の中が寒い」と回答した住まい手に対して行われたことから、回答者は比較的断熱性能の低い住宅に住んでいると推察されます。

住まい手の多くが部屋ごとの温度差を挙げている現状からヒートショックの発生が考えられ、今後我が国における住宅の断熱レベル向上が急務だと改めて示された結果と言えるでしょう。

出典:(株)LIXIL住宅研究所