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「結露」約8割が経験、対策に「内窓」「断熱窓」は少数

住宅産業トピックス 2023.12.12

YKK AP(東京都千代田区)が全国の男女500人に実施した「窓と結露に関する意識調査」で、冬期の住居の悩みは、「光熱費がかさむ(暖房費など)」(39%)、「窓に発生する結露」(36%)、「室内が寒い」(35%)が上位となり、半数以上の人が室温調整や費用に悩んでいることが明らかとなった。2位の結露に関連して、「家の窓の結露を経験したことがあるか」を聞いたところ、77%が「ある」と回答。地域別では、東北地方(91%)、北海道地方(87%)が上位となり、寒さが厳しい地域で経験している人が多いことがわかった。

窓の結露を経験したことがある人のうち、68%が「結露に悩んだことがある」と回答。地域別で最も多かったのは、近畿地方の78%だった。悩みの内容は、「カビが発生する」(68%)が最も多く、「カーテンが濡れる」(57%)、「掃除が大変」(45%)が続いた。衛生面やインテリア、部屋への影響に悩んでいることがわかる。

「結露から発生したカビによる健康被害」について、「具体的に知っている」はわずか10%にとどまった。「知らない」は42%、「聞いたことがある程度」は48%で、カビの発生に悩みつつも、90%は健康被害について具体的に知らないことが明らかとなった。

「毎日結露する窓には浴室の排水溝と同じくらいカビがいるという事実を知っているか」については、94%が「知らない(71%)」「聞いたことがある程度(23%)」と答え、「結露対策をしている」人はわずか25%だった。対策内容は「窓の水気をふき取る」(33%)、「こまめに換気する」(26%)など手軽にできる対策術が上位になり、結露対策に有効な「内窓」や「断熱窓」を取り入れている人は少数にとどまった。

 

自宅の窓がリフォーム可能なことを「知らない」は41.4%、「聞いたことはあるがよく知らない」は21.8%となり、窓をリフォームできることを知らない人は6割を超える。全回答者に、窓リフォームをしたいと考えるそのメリットを聞いたところ、「光熱費が削減できる」(49%)、「結露防止になる」(42%)、「住宅の断熱性が向上する」(40%)が上位となった。家計の負担軽減や快適性の向上が窓リフォームの決め手になると推測される。

窓リフォームを実施していない理由で、最も多いのが「費用がかかりそう」(65%)だった。一方、「補助金がもらえる制度が来年度もあればリフォームしてみたいか」については、「使ってみたい」「どちらかというと使ってみたい」が約半数となり、窓リフォームのネックとなる費用面をカバーする補助制度があれば前向きに検討できる人が多いとみられる。

調査期間は9月15日~9月20日。全国各地の20歳~69歳の男女計500人にインターネットで実施した。

窓の結露のイメージ(左:Before 右:After内窓を取り付け)

 

出典 新建ハウジング